「硝子」ではなく「障子」です。「襖」でもなく「障子」です。
鶴田真由の野田秀樹原作の一人芝居。野田秀樹が演出ではないものの、野田ではないからこそかもし出す雰囲気がありました。1981年に野田秀樹が書いた未発表作品です。劇場も両国から10分ほど歩いた「隅田川左岸劇場 ベニサン・ピット」という超しぶい小劇場で、私は幸運にも手を伸ばせば鶴田真由に手が届く、かぶりつきの席で見ることができました。
野田秀樹流の言葉遊びも、普段のNoda Mapでは登場人物多すぎで集中力が分散でストーリーを追ってくので精一杯なのですが、一人芝居だとそれにもフォローしていけます。
気になった言葉遊びをいくつか。漢字というか活字にするとわかりやすいぞ!
っていうか、一度原作の台本を読んでみたい。
■そもそもティンカーベルについて
「ティンク」と自分のことを呼んでいた鶴田真由ですが、「Tinkerbell」→「Thinkerbell」→「Think」→「ティンク」となっていたようでした。冗談→まじめ、まじめ→冗談という妖精の国では、それこそ、シニカルかつクリティカルなネーミングですよね、よく考えてみると。野田秀樹らしいかも。でも私の考えすぎかも。
■「自信に地震」について
「人間はみな、飛ぶ自信がないから飛べないんだ!」という人間の思考の枠を強調していたというか、私としてはそこに惹かれるものがありました。そして「合理的な自信のある人間に地震を起こす」というニュアンスのことも結構言っていた気がします。
■健気っていうか、それでも前向きなティンカーベル
言葉遊びではないですが、一番印象的で泣きそうになったのが、死刑というか自殺にもとれるピーターの死を受け止めて、それでも表現し続けるティンクの姿勢でした。
以上、ちょっと説明もなしに感想を羅列しましたが、結構よかったっす。
(mino、thanks!)
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