昨日ある大企業の取締役の人と話していて、私の頭に浮かんだblogのトピックです。
自信を持って、前向きに強い人、私はこんな人がとても好きで、私もこうありたいと思っています。ただ、大企業のなかではあまり多くはないのでしょう。そんな大企業の人々がイキイキと仕事ができるにはどうしたらいいのか?おこがましいですが、そんな問いがmtgの最後に浮かんでいました。
では、どうすれば自信と強さを持って行動できる人間になれるのでしょうか?自分自身の経験から言うと、鶏が先か卵が先かということもあるのですが、まず根拠がなくても自分を信じられるかというのが根底にあります。self-esteemと言い換えられえるかもしれません。そしてなぜ自分を信じられるかというと、自分の信じている人に認められる経験がそのエビデンスになっています。
私の大学院で専門としていた組織行動学のなかにはマクレガーのX理論とY理論というものがあります。私の師匠の高木先生が監訳した組織行動のマネジメントにはこの2つの理論を対照させてマネジャーについて説明しています。以下、この本からの抜粋です。
X理論:否定的な人間の見方
??部下は基本的に仕事が嫌いで、できればいつでも仕事を避けようとする。
??部下は仕事が嫌いなので、強制されたり、統制されたり、罰を与えると脅さなければ、望ましい目標を達成させることはできない。
??部下は責任を回避したがり、出来る限り公式の指示を求めようとする。
??たいていの部下は仕事に伴う要素の中で、何よりも安全を重視し、あまり野心を持たない。
Y理論:肯定的な人間の見方
??部下は仕事を遊びや休憩と同じように当たり前のことと見ている。
??目標にコミットしている部下は自らに鞭打って働くものである。
??普通の人は責任を引き受ける術を身に付けていき、進んで引き受けるようにさえなる。
??創造性ーーすなわち、優れた意思決定のできる能力ーーは人口のすみずみまで行き渡っており、マネジメントをあずかる人間だけに限られているわけではない。
以上がマネジャーに対するX理論、Y理論による考察なのですが、皆さんどう思いますか?
もちろん人間はどっちかのタイプだなんてことはないと思うのですが、どんな人でもY理論タイプのメンタリティを持てると私は思っています。
特に、コーチングはY理論がベーショックにある気がします。もちろんどんな仕事でどんな同僚や上司部下かということに大きく左右されると思いますが。。。
プレッシャーをかけて恐怖と苦痛で人を動かすというのは私は個人的に好きではないです。会社が利益なりなんなり目的組織である限り、それに合わない人には行動を変えるか、出て行ってもらう必要があるとは思うんです。でもそれをプレッシャーや恐怖ではしたくありません。個人にしてみればもっといい場所があるはず。それに出会えるかどうかの問題だと思うんです。特に日本は意見の否定が人格の否定に結びついて捉えられたり、会社をクビになったり、転職自体が減点のように捉えられている節があります。
少なくともコーチングはその人がその人らしく、自信を持って強くなれる後押しになると私は思っています。
今書いている本の最後に、コーチングについて少しふれています。どんなに正しいことをしていても、自信をなくすことってありますよね。トレーディングでは、それが謙虚に出ます。
トレーディングだけではないでしょうが、最大のリスクは自分自身です。これを回避するためにコーチって役に立つように感じます。
投稿情報: Arai | 2002-10-01 17:53
Araiさんのお書きになってる「最大のリスクは自分自身」思わず頷いてしまいます。
少し振り返って書きたいと思うのですが、今回のバランスのワークショップの時、YES,NOのシートを会社に提出して会社を辞めないことを選んだ私です。で、実はどのように使ったかをここに書いておきたいのです。
組織の中で行き詰まりそうになる時って、確かに自営業の方と比べると多いと思います。
しかしながら「この環境をいかに活かすか」という視点から見ると、やはり違ってくるんですね。
私がそのためにいつもやることがあって、まずはじめに、??「会社が私に求めているものってなんですか?」と確認する。
??私のYESとNOを尊重することで出せる結果と、会社が私に求めているるものの方向性が同じかどうかの確認を徹底的に行う。(視点を変えて考える作業をする。)
??結論を出す。
そうすると、辞める・辞めないはほとんど同じ重さの選択肢になっているような感じがするんです。更にもっとたくさんの選択肢が存在するような気がするし。
要するに、辞める勇気と辞めない勇気の重さは一緒というか。同じパワーというか。結局どちらを選ぶというのではなく、自分の価値感にあっているdoingは何なのかということになってくる。辞めて解決できることと、辞めないで解決できることは違うというかな。
何よりも、コーチングは自分のあり方・価値観に沿うものかどうかの確認をする方法としては非常に有効だと感じています。
自分が道に迷わないための方位磁石みたいな感じかな。
投稿情報: maki ogawa | 2002-10-08 02:05
実は最近書いたエントリーのなかで、一番このエントリーが気になっていたんです。やっぱり、自分にとって自信と強さ、そしてコーチングの関係って密接な気がしていたのです。こうやって、コメントをしていただける方がたくさんいると「ともにいる」というただそれだけのことで自信と強さを頂いている気がします。
そういう意味で、みなさんに本当に感謝!!!
ありがとうございます。
投稿情報: yuki | 2002-10-08 09:34